草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

図工の先生方との勉強会

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2011年 10月 6日 木曜日
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保育園でのワークショップに続いて翌日の9月28日には、都内の小中学校の図工の先生方を対象に、木工の実技研修会の講師を努めました。長野での実践を踏まえての研修会をしてほしいと、知人の図工の先生からお願いされたのです。35人もの先生方が参加され、図工室が溢れるほどの大盛況、熱気に満ちた会になりました。

私は学生時代から子ども達と関わること、陶芸を生業としながら、子どもとの図工、モノづくりをずっとライフワークにしてきています。今を生きる東京の子ども達と日々向き合っている先生方と一緒にやれる今回の研修会を、私もずっと楽しみにしていました。

さて、今回の木工の講習会の中身は、「木工の素材の原点に出会う」こと。身の回りの自然、風土から始まるモノづくりがテーマでした。

まず会場の小学校に植えてある植物の植栽図をみんなで見ながら、驚くほど多くの種類が植わっていることを知りました。木々にはそれぞれの個性があります。かつて山村では樹木の個性に応じて様々に活用されてきたことを、地元泰阜村での実践を踏まえて事例を引用しながら説明しました。

学校だけでなく、近くの団地や街路樹、公園など、都会でも注意して観みるとたくさんの木々があります。子ども達が暮らしている地域にもたくさんの素材が隠れていること。その木々を守り、育てている人がいることにも気付きます。森に支えられて暮らしてきた日本人、その片鱗に触れるきっかけは都会の中にもあるのです。

子ども達が暮らす地域の自然の中から素材が採集できたら面白い。地域の歴史や文化と、木々は密接に結びついます。地域に親しみ、そこに暮らす人と繋がることで深まっていくことがあります。色々な提案をさせて頂きながら、実際の作業に入りました。

作ったものは箸やスプーンやバターナイフなどの自然木で作るカトラリー。毎日繰り返し使う物は、私達にいろいろなことを教えてくれます。

長野から用意していった竹やマツやヒノキ、クリ、イチョウ、サクラいろいろの木の丸太を鉄のクサビで割って製材するところから始めて、鉈や小刀、彫刻刀など素朴な手工具を駆使して作りました。

木の丸太に鉄のくさびを打ち込んでいくとパーンと音を立ててダイナミックに割れることに驚きます。もう失われつつある古来の技です。割れ方は木の種類によっても違います。

また割る時にはヒノキやサクラなど、木によって異なる良い匂いがします。

割って作った材を鉈で成形して、小刀で箸やスプーン、バターナイフなど思い思いに仕上げていきます。やはり図工の先生方、短い時間の中、ほとんどの先生が一番手のかかるスプーンに挑戦していました。自分が毎日使う物となると、ついつい作業にも熱が入ります。スプーンはカトラリーの中でも親しみやすく、特に魅力がある物なのかもしれません。

鉈はもちろん、小刀もあまり使ったことがない先生もいらっしゃいました。それでもみんな楽しそうに熱中している様子で、その輝いている笑顔にこちらも嬉しくなりました。もうすぐ産休で、生まれてくる子供の離乳食のスプーンを熱心に作られている先生もいらっしゃいました。モノづくりは贈る対象が具体的だと気持ちが入って本当に良い物ができます。

昨今家庭をはじめとして学校でも刃物を扱うことは少なくなっています。刃物が無い社会が安全なように言われがちですが、もちろん刃物が悪いのではなく、使いこなす人間が問題なのですね。

自然に近い暮らしをしている人達は、間違いなく子どもの時から刃物に親しんでいます。刃物を使うことで世界が広がります。子ども達にとって、遊びや暮らしの中で、できることがどんどん増えていくのです。

親や大人達がニコニコ、安心して刃物を使えていれば、自然に子ども達も刃物に出会えていけるのかもしれません。

そんな自然で幸せな刃物との出会いが難しくなってしまっている現代ですが、コリコリ削って木工したり、お魚をさばいて料理をしたり、刃物の楽しさを知っている大人達が、子ども達にできることはたくさんあるはずです。

今回熱い思いを持った素敵な先生方にたくさんお会いできました。皆さんとお話しする中で、長野の山奥でコツコツ実践してきたこともあながち間違いでなかったのかなと思いました。

反省会という名の親睦会も二次会まで盛り上がり、長野泰阜村での研修など、面白い勉強会をまたやりましょうと皆さんと約束してお開きとなりました。

学校が置かれている厳しい状況や今の子ども達の様子など、現場の声をたくさん聞かせて頂けたのも大きな収穫となりました。

これからの活動にぜひ生かしていきたいと思います。ありがとうございました。

(慶)

 

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工房草來舎は夫婦二人の小さな焼き物工房です。
信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

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