草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

穴窯、焚き上がりました!

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2013年 12月 10日 火曜日
■写真をクリックすると拡大表示します。ぜひ、ご覧ください!■

12月6日~8日で穴窯の窯焚きを行いました。

この窯焚きは、ふだん一緒に焼き物を作っている山村留学の子ども達やそのスタッフ達と共に焚きます。

この窯を築いた2004年から毎年続いているチャレンジです。

穴窯の窯焚き

今年の子どもは小学校4年生から中学校3年生までの17人。

ごくごく普通の小中学生ですが、「火」についてはちょっと今時の「普通の子」ではないかもしれません。

彼らは、ふだんからお風呂を薪で焚き、ストーブも薪ストーブ。

家がオール電化であれば、焚火はおろか、暮らしの中で火さえ見ずに大人になってしまう子どももいるでしょう。

それに今都会では、焚き火は禁止状態。子どもが火を焚いていたら、アブナイと怒られてしまうご時世です。

しかし、人は火を使うことで「ヒト」となりました。

本来、人は身近な火を操れなければ、生きてはいけません。

毎日薪でお風呂を焚くここの子ども達は、火の扱い方をある程度体で覚えています。

その積み重ねがなければ、子どもが(大人であっても)自らの力で薪の窯を焚くのは困難です。

穴窯の窯焚き

今年は12月5日の夕方6時過ぎに一旦火を入れて夜中まで炙り、6日の朝6時から8日の夕方3時過ぎまで、57時間の窯焚きとなりました。

火入れから焚き上げまで、私たち草來舎の二人と山村留学のスタッフ、そして子ども達が昼夜を問わず交代で焚き続けます。

穴窯の窯焚き

穴窯は薪の窯の中でも、より原始的な窯。焚口も一つしかなく、焚き方も難しい。

その穴窯を、子ども達は窯詰めから薪割り、薪くべと全てこなし、薪に使う赤松も、山から自分達で運び出しています。

今年使う薪は、昨年の子ども達が山から出し、割貯めておいてくれたもの。

今年出した薪は、1年乾燥させて来年の窯焚きに使います。

※窯焚きに至る様々な作業の様子はこちらからご覧いただけます。

2012年12月9日窯出しと薪出し

2013年11月16日穴窯と登り窯の薪、赤松の伐倒

11月20日穴窯と登り窯の薪、赤松を山から出しました

12月4日穴窯の準備着々・その2

穴窯の窯焚き

大人も子どもも窯の中をよく観察し、燠の量や窯の明るさを見て、温度計を参考にしながら、くべる薪の本数や太さを瞬時に考えて素早く正確に薪をくべる。

大人でも難しい仕事を、観察力と集中力、仲間との協力で子ども達もこなしていきます。

穴窯の窯焚き

どうやったら温度が上がるのか、窯の中の状況を観察し受け取りながら、ひとりひとりが深く考え、それを仲間と共有し、焚き方を決め、時には失敗し、また考え、焚き続ける。それを粘り強く繰り返していく窯焚き。

子どもと一緒に焚くからといって、子どもがある程度体験できればいいとか、失敗してもいいとか、そんなことは考えず、あくまでも質の高い窯焚きを目指します。

そして子ども達は、ふだん通りの暮らし―ご飯づくりや掃除、学校の宿題などをやりながら3日間の窯焚きを乗り越えます。(果たして宿題は全員やったかは不明・・・)

この窯焚きは、子ども達にとって「暮らし」から切り離された単なる「体験」ではないのです。

今年の窯焚きも、昇温に苦しみながらも、いろいろな人に支えられながら目標とする温度に達しました。

穴窯の窯焚き

最後はみんなで窯小屋の屋根に登ってお疲れ様。みんな、疲れた中にも満足感と達成感を漂わせた表情をしています。

頭をひねり考え、体を動かして仲間と働き、ひとつのことを成し遂げたあとは、子どもの表情は深く澄んでいます。

窯の煙突や隙間を全て閉じたあとは、残った薪を登り窯の薪小屋に移動。

あんなに薪が積んであった穴窯の薪小屋は、見事に空っぽになりました。

穴窯の窯焚き

これからゆっくり窯を冷まして、窯出しは2週間後。今からハラハラドキドキです。

今年の窯も、うまく焼けているといいな。

穴窯の窯焚き

焚き上げの日の早朝には、天竜川の川霧が、泰阜の谷を埋めていました。

晩秋から初冬にかけての伊那谷の風景です。

毎年、穴窯が終わって一息すると、あっという間に年の瀬。

これから本格的な冬が始まります。

年明けの2月には、今度は登り窯を焚く予定。

穴窯が終わったばかりですが、登り窯用の制作の追い込みが、既に始まっています。

(葉子)

 

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工房草來舎は夫婦二人の小さな焼き物工房です。
信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

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※制作中は直接電話に出られませんので、取り次ぎとなります。まずは、メールでお問い合せください。



お知らせ

●12月14日~17日、今年度初めての登り窯を焚きます!

●次回展示会は、5月~6月頃に日本橋髙島屋での予定です。詳細が決まり次第お知らせ致します。

 

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