草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

灰釉ができるまで・桜灰の水簸

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2014年 1月 20日 月曜日
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薪の暮らしは里山、森の恵みに支えられています。

でも釉薬ができるほど、ひとつの種類の樹木が手に入ることはなかなかありません。

今回の桜灰は、泰阜村にあるたった一つの小中学校の桜の木を燃やした灰。

学校の桜を剪定したものを、工房のストーブで燃やして灰を作りためてきました。

(12月25日ブログ「学校の桜の灰から釉薬を作ろう」 1月16日ブログ「灰釉ができるまで・桜灰と藁灰」

この泰阜で育った子ども達や、小中学校の統合などの歴史を振り返ると、感慨もひとしお。

燃やし終わった桜灰は、釉薬にするために水簸します。

桜の灰の水簸桜の灰の水簸

桜の灰を水に投入すると、炭や燃え切らなかったものは浮いてきます。

同じように土や砂など重いものは沈みます。

水を使って不純物を取り除くわけです。

灰には灰汁(アク)とも呼ばれる塩類が多く含まれています。

この灰汁は、藍染などの媒染剤や、蕨などの山菜のアク抜きにも古くから使われてきました。

焼き物ではこの灰汁が釉薬の濁りやくすみのもととなったり、悪さをすることもあります。

何度水を変えながら、ぬめりがなくなるまで灰汁を抜いていきます。

時には灰汁が抜けるまでに数ヶ月以上かかることもあります。

そうしてゆっくり灰を沈殿させます。

灰の水抜き

工房の外壁いっぱいにあった桜の木も、灰にして水簸をすると、こんな僅かになってしまいます。

ほんとうに木のエッセンス。灰は木の命そのものだなとしみじみ思います。

ここから丁寧に釉薬を仕立てていきます。

灰釉ができるまで灰釉ができるまで

釉薬はテストピースに掛けて試し焼きをします。

焼成したあとの微調整を何度も重ねて、やっと仕事で使える釉薬になっていきます。
灰釉ができるまで

自然のものからなる灰釉は、毎回個性が異なります。

一度のブレンドで良い発色を得られることは稀なのです。

桜の灰の釉薬は久しぶり。

以前の桜灰の釉薬は、青みがかった爽やかな色合いでした。

今回はどんな色合いに仕上がるのでしょうか。

2月の登り窯にも、さっそく入れてみるつもりです。

(慶)

 

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信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

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