泰阜は新緑の美しい季節を迎えています。
週末は旧知の友人たちが、焼き物や木工などを楽しみに、東京や愛知県からやって来ました。
泰阜のゆっくりとした時間の中で、ものづくりを楽しむのはもちろん、この時季のもう一つの楽しみは、山里の春の恵み、山菜。
制作の合間を縫って、山菜摘みやタケノコ掘りに。
ワラビは灰でアクを抜き(工房は灰だらけですから、ワラビのアク抜きには困りません!)、タケノコも大鍋に米のとぎ汁を入れて煮ます。
他にもタラの芽、セリ、ヨモギ、ウド、山ミツバ、ノビル。
山里の春は、野草の宝庫。
お浸し、天ぷら、煮物。
野草それぞれの、ほんのりとした苦味と清々しさは、寒い冬を乗り越えて、命の春がやってきたと実感するひと時です。
もちろん、焼き物や木工も短い時間でしたが、めいっぱい作りました。
今回の木工は、ターナーづくり。
材料は、樹齢100年の泰阜天然ヒノキです!
年輪が詰まった、一年が1ミリにも満たない、美しい木目のヒノキです。
ナタで形を粗取りし、あとは小刀で削っていきます。
あたりには、ヒノキの香りがフワッと立ちのぼり、それだけで心が落ち着いて気持ちがいい。
よく切れる小刀を当てると、その美しい木目と艶やかな木肌が現れます。
数時間で使いやすそうなターナーが完成しました。
お抹茶碗、グラタン皿、お孫さんへのプレゼントのご飯茶碗、などなど。
(葉子)
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