草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

横浜の小学生、森に出会う!森林の授業・第2回

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2016年 12月 27日 火曜日
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ちょっと前の話になりますが、登り窯の窯焚きが終わったあとすぐ、横浜市立南小学校で森林の授業を4時間行ってきました。

10月に続いての2回目。

前回は校庭に植えられている木々を通して、地球46億年の歴史の中での植物の役割、ヒトの誕生との関係、現存している木の生き残り戦略、それぞれの特徴や不思議、自然界の多様性などについて話をしました。

(前回の授業の様子はコチラ

今回は人間がどのように森林と関わり、その恵みを受けながら共に生きてきたのか、そして森と生きていく上で絶対に欠かすことができない道具、「刃物」についてと、実際に刃物を使っての箸作りも行いました。

1時間目は座学で5年生全員に向けての授業。

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「奇跡の星」、「生命の星」と言われている地球。

しかし、かつてはもっと森に覆われていた地球が、気候変動や人間の開発などによって原生林をほとんど失ってしまったこと。

森林は一度枯れてしまうと砂漠化しやすいのに、日本を含むモンスーン地帯などは自然と森に戻っていくこと。

現在、地球の陸地の3割が森林であるのに対し、日本は国土の7割が森林であること。

その「森の国・日本」の里山で、人間はどのように森を活用し、そして枯らさずに生きてきたのか。

私たちが暮らす泰阜村を例に、森によって育まれてきた人々の暮らしぶりを紹介しました。

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上の図は泰阜村の里山の概念図。

南アルプスまでつながる奥山と、伊那山地へと続く里山里地。

泰阜村は急峻な地形に、先人の山の暮らしの痕跡が色濃く残っています。

天然林と人工林が混在する里山。それぞれの活用と、関わり方の違い。

コナラを始めとする広葉樹の天然林は主に薪炭林として活用し、人が木を伐ることによっての遷移で生物の多様性が保たれていること。

スギやヒノキなどの木材を取るための人工林は、人が下草刈りやツル伐り、間伐などの手入れを続ける中で、暮らしのための様々な素材を得てきたこと。

また、水を得るのに厳しいこの村では、山中に堤を築いて雨水を溜めてきたこと。

電気もガスも石油もなかった時代、山での暮らしは、モノもエネルギーも全て森から得てきました。

しかし、戦中、戦後の乱伐と植林、その後の林業の衰退や生活の変化による森の荒廃。

都会に暮らしていると、自分の生活は森と切り離されているように感じますが、人の暮らしが森なしで成り立つことはありません。

森から遠く離れていても、森について学び、森を壊さない生き方、暮らし方をすることが大切だと話しました。

2時間目は、前回授業をした1組の子ども達と「刃物」の授業。

子ども達に刃物の印象を聞くと、一様に「怖い」。

しかし人が生きていくには、刃物は不可欠。

森の活用も刃物がなければ成り立ちません。

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クサビ、手斧、チョウナ、ヤリガンナ、ノコギリ、などなど。

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様々な特徴を持つ木材を加工するために生まれてきた、さまざまな道具。

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それらを目の前で使って見せると、子ども達の目はランラン。

きちんと砥がれた刃物で削った木の表面を触ってみると、その滑らかさと緻密さにまた驚きです。

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子どもにも馴染のある栗の木は、薄く割ることができ、水に強いこともあって、長野県では屋根板に使われてきました。

ヘギ鉈で実際に栗の木を割ってみます。

その板を重ねてみれば、屋根の仕組みが分かります。

下の写真は木曾地方に残る栗板のトントン葺きの屋根。

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そして3、4時間目は、いよいよ竹で菜箸づくり。

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ひとりひとり自分の分は鉈で竹を割ります。

「竹を割ったような性格って言葉、聞いたことある?」 「ある」 「じゃ、竹を割ったことある?」 「ない」

スパーンと真っ直ぐに割れる竹。なるほど、これが「竹を割ったような性格」かぁ。

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竹の削り方、小刀の安全な使い方も講習して、家に持って帰れるような菜箸を作りました。

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小刀を使うのは初めてという子ども達。

初めはうまくいかなくて四苦八苦していた子も、時間が経つとあっという間に慣れていきます。

まっすぐ、使いやすいように、よく形を見て。

草來舎 森林教育 環境教育 ESD 木工 美術教育 刃物一生懸命さが伝わってくる形。

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道具は使ってこそ道具。

これを家に持って帰って、お家の人に使ってもらい、使いにくかったら手直しをして。

そしてお家の人とも森の話ができればなぁと思います。

さて、次は最後となる3回目。

もう一度木々の特徴とその活用の話をして、日本人にとって大切な木の一つであるヒノキで、今度は自分用の箸を作ります。

その箸で、その日の給食を食べるのが目標。

楽しみ、楽しみ。

(葉子)

 

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工房草來舎は夫婦二人の小さな焼き物工房です。
信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

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お知らせ

●4月21日(土)~22日(日)、清水アート・クラフトフェア、無事に終了致しました。ご来場頂いた皆様、ありがとうございました!

●5月12日(土)~13日(日)、金津創作の森「森のアートフェスタ」に出展します。
●次回展示会は、6月5日(火)~11日(月)、日本橋髙島屋での予定です。詳細が決まり次第お知らせ致します。

 

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