草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

横浜の小学生、森に出会う!森林の授業・第3回

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2017年 1月 15日 日曜日
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横浜の小学校での森林の授業、全3回のうちの最終回を、先日行ってきました。

森林教育 環境教育 草來舎 木工 総合学習第1回目は地球の自然史の中での植物と人間の関係、校庭の木を7本選び、その生き方の違いから自然の多様性についての授業をしました。

(第1回目の授業の様子はコチラ

第2回目は日本は森の国であること、その森の恵みで暮らしてきたこと、その恵みを得るためには刃物をはじめとする道具が不可欠であったことを話し、実際に竹を削って菜箸を作りました。

(第2回目の授業の様子はコチラ

そして3回目。

日本人がいかに自分達の暮らしを支える森を知り尽くし、どのようにその恵みを生かし切ってきたのか、衣食住にわたって具体的な例を交えながら話し、ヒノキを削ってmy箸作り。

そのお箸で今日の給食を食べようというプログラム。

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まずは人の衣食住と森の関係から。

何でも便利なものがそろっている現代だけど、原始人になったつもりで考えよう。

電気もガスも石油もない、車もスーパーもコンビニもない、インターネットもないとしたら、人が生きるのに最低限必要なものは何だろう?

例えば衣食住の衣から考えてみよう。

子ども達はちょっと困った顔をして考えます。

服?そう、人は裸では生きられない。

でも、森の何で服が作れるの?布って、木から作れるの?毛皮?でも針や糸はどうするの?

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実際に綿花が日本に入る前の布、科の木の樹皮や糸、芭蕉布などを見せながら、人が森の恵みの特性を生かし、工夫を凝らして暮らしに不可欠なものを作り続けてきた歴史を話しました。

食や住も同じこと。適材適所、何の木でも器を作れるわけではない。何の木でも家の柱に向いているわけではない。

まさに自然の多様性が、人の複雑な暮らしを支え、豊かにしてきたのです。

そしてヒノキを使ってmy箸作り。

前回竹を削っているので、少しは小刀にも慣れたかな。

今回は2時間という時間の制約があるので、予め大まかに箸の形を作ってきました。

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使う材料は泰阜の樹齢100年の天然ヒノキ。

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子ども達には、前回使った竹と、今回のヒノキの生き方の違いや特徴、人がどのように活用してきたかを伝えて作業開始。

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竹に比べるとヒノキは少し堅い。小刀の使い方も少し違う。

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小刀を当てると、ふわっとヒノキのいい香り。

ゆっくりでいいから形をよく見て。

自分の手に合う太さ。口に入れやすい滑らかさ。使いやすい真っ直ぐさ。

みんな真剣。

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毎日何気なく使っている箸。でもいざ自分で作ってみると、こんなに単純な形なのに難しい。発見がたくさん。

小刀で手は痛くなるし、いつもは見ないものを見ようとして頭もパンパン。

「あー、疲れるー」の声が思わず出ても、2時間、集中力が途切れることはありませんでした。

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ヒノキの箸ができたら、前回作った竹の菜箸、お家の人に使ってもらって、使いにくかったところを修正。

ものは使ってこそ、ものになります。

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そしていよいよ給食の時間。

今日の献立はシチューにパンという、箸の出番はなさそうなメニューでしたが、みんなシチューも箸で、パンも箸でつまんで食べる子も。

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これから家へ持って帰っても、菜箸もヒノキの箸も、ぜひどんどん使ってほしい。

環境教育 森林教育 総合学習 草來舎 木工毎日使うことで、ものがいろんなことを教えてくれます。

毎日使ってきちんと洗い、しっかり拭いて乾燥させれば、塗箸でなくても大丈夫。

時々オイルを塗ってお手入れすれば、ずっと長持ち。

そしてもし使えなくなったとしても、木は、森に還る、土に還る。

ゴミにならない。

そう、森に支えられた暮らしは、森に循環し、土に還らぬものを出さないのです。

人が土に還らないものを大量に作り始めてしまったのは、たかだかこの150年ほど。

第1回目の授業で話した、地球の46億年の歴史を1年間に置き換えた地球カレンダーでいえば、最後の1秒に過ぎません。

人が文明を発達させてきた所では、必ず自然破壊が繰り返されてきました。

でもこの日本の縄文時代は、1万年近くも自然と折り合いをつけ、共存してきたと言われています。

決して採りすぎない経済観。大きな権力者を持たず、争わない社会観。

自然への畏怖、あらゆる命やものに神が宿ると信じた自然観。

校庭で見た7本の木。それぞれの生き方は違っていましたが、孤立しているわけではありません。

多様性の中で調和を取りながら生きている、逆に言うと他のものと調和を取れなかったものは、地球の歴史の中で滅びていっているのです。

それは人も同じ。

様々な人がいること、様々な価値観があることが大切。

このクラスも、いろんな子どもがいる。勉強が得意な子、ちょっと苦手な子、歌が上手な子、音痴な子、お喋りが上手な子、おとなしい子。

いろんな木があってひとつの森ができ、そこに様々な生き物が生きられるように、様々な人がいてはじめて社会が成り立ちます。

自然は、そんな当たり前のこと、大切なことを必然として教えてくれます。

地球上で、こんなにも大規模に自然を壊すのは人だけ。

子どもであるあなた達は、まずは自然を遠ざけず、自然の中でいっぱい遊び、自然を好きになること。自然を知ろうとすること。

そして欲張らずに謙虚に生きていくこと。

そんな話をして全3回の授業を終わりにしました。

(葉子)

 

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