草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

登り窯の窯焚き!

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2018年 12月 18日 火曜日
■写真をクリックすると拡大表示します。ぜひ、ご覧ください!■

12月13日~16日、登り窯を焚きました。

いつもモノづくりを一緒に行い、作品作りから山仕事、薪仕事など、窯焚きの全ての工程を協働で行っている、「暮らしの学校・だいだらぼっち」の小中学生16人との窯焚きです。

13日木曜日の夕方火入れ。

何でもゼロからやってみよう精神の子ども達、ここ数年は毎回モミギリ式の火起こしで着火。

みんなで交代でキリキリキリキリ。30分ほどでふわりと点火しました。

窯の焚口に組んだ赤松薪に火が移ると、炎はグングンと窯の中に吸い込まれ、この小さな炎が、やがて1300度の炎に育っていきます。

私達の登り窯は、全部で4部屋。

下から、胴木間と呼ばれる燃焼室、作品を入れる1の間、2の間、3の間。

窯焚き全体の8割ほどは胴木間を焚き、じっくりゆったり窯全体を温めます。

ここで焦ると窯の中に温度ムラができてしまい、作品がうまく焼けません。

子ども達は学校があるので、金曜日の夕方から窯焚きに。当番は4時間交代。昼夜を問わず焚き上げまで繋いでいきます。

火入れから24時間ほどが経ち、子ども達が焚き始める頃には、胴木間の中は1000度以上。

目もくらむ明るさと、肌を突き刺すような熱さ。

窯の中の燠の量、薪が燃え尽きる速さ、音、明るさ、熱さ、温度計の温度。

あらゆることに五感を研ぎ澄まして窯を観察し、薪をくべるタイミング、薪の太さ、本数を決め、すばやく焚いていく。

窯を焚いたことがある子も、今年が初めての子も、一緒に考え、話し、やってみて、うまくいかなかったらまた考える。

当番が交代する時の引継ぎはとても大切。

それまでの窯の様子、どんな考え方で焚いてきたのか、これからどうしたらよいのか。

拙くても、自分のアタマで考えてきた言葉は、相手に伝わります。

胴木間で焚きながら1の間の温度が1000度を超え、火吹き穴から燭と呼ばれる炎が噴き出してくると、胴木間を閉じ、1の間へ上がるタイミングを計り始めます。

このタイミングがとても難しい。

早すぎるとその後の昇温に苦労し、遅すぎると酸化焼成になってしまい、還元が掛からなくなってしまいます。

灰釉の狙った美しさを目指して、「その時」がいつなのかを決断する。

1の間に試しに薪をくべたりしながら、薪の燃え尽きる時間、勢い、窯の中の色等々を観察して、例年より早い時間で1の間に上がることに決めました。

その結果がどうなのかは、窯出しをしてみないと分かりません。

1の間へくべるのは小割りの細い薪。

燃え尽きる温度を早くして、1300度近くを目指します。

1の間から3の間は、みんなの作品が入っている部屋。

窯の中から「色見」を出して、実際に釉が溶けているのか、還元が掛かっているのかを判断して上の部屋へと上がっていきます。

色見を見て「これでいい」と決めても、やはり窯焚きは、この 止め時 が一番不安でドキドキします。

この瞬間で、その部屋の焼き上がりの全てが決まるからです。

1の間から2の間へ、そして最後の3の間へ。

3の間は1の間と2の間とは焚き方を変え、酸化焼成。

煙突に近いので炎のコントロールが難しく、今までも苦労してきた部屋。

一番先が読めない部屋でもあります。

燠を溜めすぎずに、かつ温度を上げ、炎を部屋全体に行き渡らせ・・。

明け方のシンシンと冷えてくる中、短時間勝負の試行錯誤が続きました。

煙突からは龍のような炎。

最後は色見を出し、窯の中に直接ステンレス棒を差し込んで釉の光り具合を確認し、火入れから約60時間、予定より早く明け方の焚き上げとなりました。

仮眠中の子ども達も全員集合。

煙突を閉じ、焚き口の隙間を土で埋めて窯焚き終了。

薪をくべ終わっても窯の中からは、行き場を失った炎がゴーゴーと音を立てているのが聞こえてきます。

少し煤けて眠そうな顔の子ども達ですが、何かをやり切った後の子どもの表情はとても澄んでいます。

これから1週間窯を冷まして、窯出しは来週の日曜日。

少し落ち着かない1週間になりそうです。

そして、この窯焚きを支えてくれた、だいだらぼっちスタッフ、保護者の方々、赤松を伐らせてくれた山主の方、薪を用意してくれた昨年の子ども達、そしてこの登り窯を誇りをもって焚き続けてきた、だいだらぼっち歴代の子ども達全てに深謝です。

(葉子)

 

 

 

 

 

 

 

 

«       »

工房草來舎は夫婦二人の小さな焼き物工房です。
信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

〒399-1801 長野県下伊那郡泰阜村6218-22 あんじゃね自然学校内
電話番号 0260-25-2171 / FAX番号 0260-25-2850
お問合せはこちらから >>

※制作中は直接電話に出られませんので、取り次ぎとなります。まずは、メールでお問い合せください。



お知らせ

●4月20日(土)~21日(日)、清水アート・クラフトフェア(静岡県静岡市)に出店します。
●6月1日(土)~2日(日)、くらふてぃあ杜の市(長野県駒ケ根市)に出店します。
●6月4日(火)~10日(月)、日本橋髙島屋S.C.7階器百選にて展示会を開催します。

 

営業日カレンダー

  • 今月(2019年3月)
              1 2
    3 4 5 6 7 8 9
    10 11 12 13 14 15 16
    17 18 19 20 21 22 23
    24 25 26 27 28 29 30
    31            
    翌月(2019年4月)
      1 2 3 4 5 6
    7 8 9 10 11 12 13
    14 15 16 17 18 19 20
    21 22 23 24 25 26 27
    28 29 30        
    (      発送業務休日)

検索

 
 
にほんブログ村 雑貨ブログ キッチン雑貨へ


Copyright (C) 草來舎. All Rights Reserved.