草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

林檎の木灰から釉薬ができるまで

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2020年 5月 7日 木曜日
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私達の工房がある泰阜村は信州の南端にあり、そして林檎栽培の南限でもあります。

草來舎では、この信州特産の林檎の木の灰から、釉薬を仕立てています。

発色は、赤い実からは想像もできない青い色。

毎年この時期に近隣の農家さんから、春先に剪定した枝や、品種替えで伐った古木などを頂き、冬の間ストーブで燃やして灰をためます。

林檎の木はストーブの薪としても優秀で、静かにゆっくりと燃え、煤もたまりません。

一冬燃やした灰の量は一斗缶に4杯ほど、青白く美しい灰です。

この灰を水簸(水洗い)するのが春一番の仕事。

水簸とは灰を水に投じて、日々水を替えながら、溶け出す塩類を徹底的に取り除いていく作業です。

透明感のあるスッキリとした釉薬を作るには欠かせない作業。

そのアクの抜けた灰を、徐々に細かいフルイに通して水に沈殿させます。

灰の沈殿を待って、布袋に移し水を抜いた後、天日で十分乾燥させて、初めて釉薬の原料として使うことができます。

水簸すると僅かになってしまうその灰は、林檎の樹の生命のエッセンスだと実感します。

そしてこの仕事は、長く寒い冬が終わったなぁとホッとする時でもあり、農家さんへの感謝を改めて感じる時でもあります。

乾燥が済んだ灰は手に取るととっても軽やかです。

先日紹介した松灰が左、林檎灰が右。

同じ灰でもこんなに色が違います。

この松灰が若草色から黄色を発色し、林檎灰が青白色から青紫色を発色する美しい釉薬となるのです。

これから地元の長石と合わせて釉薬に仕立て、秋から冬の登り窯に入れる作品に使います。

そして灰の水簸が終わる頃、今年もまた、来年用の林檎薪を頂くことができました。

1t車2台と軽トラ1台分の林檎の薪。

1年を通して一緒にモノづくりに取り組んでいる山村留学「暮らしの学校・だいだらぼっち」の子ども達とスタッフが、運んできてくれました。

これを切って、割って、薪置き場に積み、ひと夏しっかり乾かして、来冬に工房のストーブで燃やします。

そしてまた来春に、ためておいた灰を水簸して釉薬の原料とし、次の年の登り窯の作品に使うことができます。

毎年の変わらぬ営みですが、喜びや感謝、季節が巡る限り繋がっていく、その中に新たな発見もある嬉しい仕事です。

(慶)

 

 

 

 

 

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工房草來舎は夫婦二人の小さな焼き物工房です。
信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

〒399-1801 長野県下伊那郡泰阜村6218-22 あんじゃね自然学校内
電話番号 0260-25-2171 / FAX番号 0260-25-2850
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