草來舎のやきもの 草來舎の焼物ができるまで

登り窯の窯出し

 カテゴリ : ブログ[器と食・里山の暮らし] | 2011年 2月 20日 日曜日
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春めいたの天気の中、仲間たちと登り窯の窯出しをしました。85時間にわたる炎との格闘の結果です。

窯出しされた作品たち

窯出しされた作品たち

今回の窯焚きでは、自然釉や焼締の作品は還元炎が強めの渋い焼き上がり。冷え寂とでもいうのでしょうか。釉物は全般に品の良い、明るい感じの焼き上がりの物が多く出ました。

3つある焼成室のうち、1の間と2の間は還元炎。3の間は酸化炎で焼きました。還元炎と酸化炎では、同じ釉でも発色が違います。

例えば、松灰釉の還元炎焼成は緑色。酸化炎焼成は山吹色。今回酸化炎の3の間には、松灰釉の鉢や納豆鉢を多く入れました。いずれも山吹というか、明るい鼈甲色に焼き上がりました。

薪の窯の場合、どの作品も最高の焼き上がりという訳にはなかなかいきません。ガスや電気窯に比べると、焼き過ぎや焼き足らずの焼き損じも出ます。しかし思いもかけない焼きの物が出るのも登り窯です。

窯の中で、温度の高い場所、低い場所と構造的には大体分かるので、その場所に応じた融点の釉の作品を窯詰めします。作品の窯詰めの具合や、薪のくべ方などの焼き方によって、炎の流れも変わります。計算通りにはなかなかいきませんが、そこが面白いところ。何を優先するか、何を一番に取りたいのか、何回焚いても悩むところです。

草來舎の窯焚きは土の限界まで焼き込むことが多いので、焼きは面白いのですが焼き物の形が崩れてしまうこともあります。しかし釉と土が渾然一体となった登り窯の焼きの深さは他では得られません。

長野県は焼き物の土にあまり恵まれておらず、泰阜から採取した土は単味では焼くことができません。草來舎では作品に応じて、信楽土と伊賀土と美濃土、唐津の土、瀬戸の土などを使い分けています。できるだけ素性のはっきりした個性的な土を使っています。同じ釉でも、土によって全く違った個性が際立つのが薪の窯の面白さです。

草來舎の窯では、花器などだけでなく、普段に使っていただけるご飯茶碗や湯呑みなどの器にこそ、貴重な土をふんだんに使っています。

そして、この窯焚きで燃やした赤松の灰は、もちろん釉薬に仕立てます。今回焼いた松灰釉は、去年の窯焚きで出た灰から作った物。でも600束ぐらいの松を燃やしても出る灰はほんの少し。本当に貴重な物です。これが来年の松灰釉になります。

窯から出てきた赤松の灰 たったこれだけ窯出しが終わり、静まり返った登り窯
 
3月半ばには、今回の登り窯の新作をアップしていきますのでお楽しみに!

(慶)

 

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工房草來舎は夫婦二人の小さな焼き物工房です。
信州伊那谷の南端泰阜(やすおか)村に登り窯と穴窯を築き、薪窯による「焼締自然釉」や、天然の「灰釉」を中心に、日々の暮らしを彩る器を作っています。

20年間に12600人の方にお届けした器は、今やほとんど見られなくなった昔ながらのやり方で焼き上げたものです。器の美しさに、安全・安心を添えてなお手元に届けます。詳しくは「工房草來舎のやきもの」をお読みください。

〒399-1801 長野県下伊那郡泰阜村6218-22 あんじゃね自然学校内
電話番号 0260-25-2171 / FAX番号 0260-25-2850
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※制作中は直接電話に出られませんので、取り次ぎとなります。まずは、メールでお問い合せください。



お知らせ

●12月14日~17日、今年度初めての登り窯を焚きます!

●次回展示会は、5月~6月頃に日本橋髙島屋での予定です。詳細が決まり次第お知らせ致します。

 

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